ペリドット - 可不
お餅Song details
ㅤペリドットは8月の誕生石。────あたしの誕生月。 ㅤ深い緑の輝きを閉じ込めたその宝石が持つ石言葉には、「夫婦愛」だとか「運命の絆」だとか、色恋沙汰に関するものばかりだ。 あの人は、そういうつもりでこれを押し付けたのだろうか。 ㅤ去り際に、あの人は愛が分からなくなったと言った。あたしだって分からない。愛があればと誰かは言うけれど、あまりに抽象的なそれに希望を抱くのは甚く滑稽に思える。こんな石ころ一つにすら縋ろうとしているあたしが、とても言えたことじゃないけれど。 ㅤあの人が悪かったのか、あたしが悪かったのか。本質的でなくて、どうでもいいはずのことがずっと脳を走り回っている。どっちつかずでふわふわと浮いている。決められないのか、どうでもいいのか。あたしにはもう何もわからない。 ㅤ何もわからない癖に滔々と言葉を垂らしている。 ㅤベッドは広く使えるようになって、洗濯が楽になって、歯磨き粉の持ちが良くなって、冷蔵庫の冷却効率が上がって、玄関から靴が減って、食費が減って、口数も減って、電気代が下がって、気を遣わなくて良くなって、少しだけ生きやすくなって、 ㅤそれなのに、 ㅤそれなのに欠乏感を覚えているのは。 ㅤそれなのに毎日が色褪せているのは。 ㅤそれなのにあの頃に戻りたいのは。 ㅤそれなのにあの人を待っているのは。 ㅤやっとわかった。 ────きっと、それが愛だ。 ペリドット - Peridot 歌唱 : 可不 曲 : お餅 (https://twitter.com/omochidesuwayo) 映像 : A2clip (https://twitter.com/A2_clip) 歌詞 空虚ばかり透き通るの 息を吐いて、また吸い上げて 愛憎も誤魔化して ねぇ、何で満たすの? 戯言ばかり喉を過ぎるの 夢見の悪い日々は要らないわ 返事も調弄して ねぇ、何で満ちるの? 食み出して、食み出して、食み出して生きるだけ 命の一つも怖くなんかないでしょう? 忘れられた街みたいな 寂しさだけが胸を埋めるの 愛憎疲れ切って ねぇ、誰が悪いの? 生きにくさが張り付いて 寒風がただ頬を撫でるの 老残のペリドット ねぇ、何が欲しいの? 食み出して、食み出して、食み出して生きるだけ 愛情の全ても怖くなんかないの 食み出して、 食み出して、 逃げ出して、逃げ出して、逃げ出して行くだけ 馬鹿みたいで下らないこの愛も終わらせるの





