海の蠍 feat. 花響琴 HANAUSA【花響琴楽曲コンテスト2026琴賞受賞作品】
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タイトル:海の蠍(うみのさそり) 副題:明石海人の歌碑によせて 【花響琴楽曲コンテスト2026琴賞受賞作品】 ジャンル:Pop bpm97 ★歌詞は、歌人・明石海人の短歌を引用しました。過酷な運命の中で「生への渇望」を詠み続けた彼の精神を踏襲しながら、現代を生きる私たちの心にも響く「普遍的な生の歌」を目指しています。 明石海人の紹介という側面に加え、「死と生」そして「創作すること」について、思いを馳せる一曲になればと思います。 <補足> 明石海人(1901年明治34年 - 1939年昭和14年) 25歳でハンセン病を発症し、偏見と隔離の生活の中、視力と声を失いながらも、死の直前まで創作に生きた歌人。死後に刊行された歌集『白描(はくびょう)』は当時大ベストセラーとなりました。本作に引用した四首は、彼の故郷・静岡県沼津市の歌碑にも刻まれています。 <引用短歌> 1「さくら花 かつ散る今日の 夕ぐれを 幾世の底より 鐘の鳴りくる」 2「ゆくりなく 映画に見れば ふるさとの 海に十年の うつろひはなし」 3「シルレア紀の 地層は昏き(くらき) そのかみを 海の蠍の 我も棲みけむ」 4「わが指の頂にきて金花虫(たまむし)のけはひはやがて羽根ひらきたり」 ※「海の蠍」は、古代シルル紀に海に生息した古代生物ウミサソリのこと。大きいものは3m。 ※「鐘」療養所には鐘があり、定刻に療養者が鐘を突いていた。 ※「映画」療養所にやってくるニュース映画。 <歌詞> 桜の花は 散り急ぐ 夕暮れに 鐘の音が響く まるで 幾世の底から 時を越えて 波のように ふと目にした 映画の中の 故郷の海に うつろいはなし 十年の季節を越えて 私だけが 取り残されて 海の蠍が 夢に揺れる 深い地層に 眠る影 失われた時の中で なお生きて 歌を残そう 深い地層に 眠る影 海よ わが指先に 巣食う虫の 気配 蠢(うごめ)いて 鋏の腕に 何を抱えて 何を想い 何を願い やがて 嵐の中 ひらき放て 海の蠍が 夢に揺れる 昏い(くらい) 地層に 我も棲む 失われた時の中で なお生きて 歌を残そう 海の蠍が 夢に揺れる ああ 失われた時の中で なお生きて 歌を 生きて 歌を 生きて 歌を残そう





