191秒の交差した空間に置かれる1104拍。/ 紲星あかり,結月ゆかり
HaniwaSong details
@0Haniwa0 金の卵を産む鶏は、争いに拠って奪われ。 金に成らぬ蛙の子は、見知らぬ靴底の葛に消える。 朽ちてゆく商店街の腐った傷の舐め合いを、 一体私はいつまで見せ付けられなければならないのでしょうか。 人はいつまでも忘れられることを恐れて、 苦駄らない大騒ぎを繰り返しています。 模倣の連続は遠に私を飽きさせ、 それが老いた玩具の結末であるとしても、 余りに陳腐である彼らの革新の錯覚は、 やがて虚しい夕暮れを膿出すのでしょう。 我々は童謡を読むように歌います。 あの日お守りをしていた小さな赤子は、 何時か大きく口を開けて、私を喰い尽くすでしょう。 そうなることを祈っています。 アメリカ民謡研究会はただその為だけに存在しているのでしょうから、 例え話を繰り返したその洗脳が解けた瞬間に我々の役割は終わる筈です。 暗い隅に包まっている、その小さな目を救いたいと思う。 これだけの文章に拠っても、 貴方には聴こえないかもしれない。 音を探しています。 それは、かつて埋められたもので、 最早寂び切った鉱石である。 が、 私が必要にしてやる。 物語が好きだった人間は、 母親から受けた朗読をいつまでも思い出している。 窓辺に囁く小鳥はもういない。私は音を聴いていたいだけ。 あの匂いを考えている。 「光が鼻を刺すような、 黄色が鋭く当たるような。」 解りますか? 私達は意味が嫌いでした。 感動しなければならない場面に遭遇することを憎んでいます。 同情しなければならない空間に存在することを恨んでいます。 共有しなければならない義務を負担することを憂いでいます。 私だけの宝物を探すことにしましょう。 そうしなければ、 何れ全てに飽きる。 それまでの相手をしてあげましょう。 それが人間として優しさを持つ証明になることだと考えます。 そしていつでも我々を捨ててください。 進化はそのように行われます。 全てと同じように。 金の卵を産む鶏は、争いに拠って奪われ。 金に成らぬ蛙の子は、見知らぬ靴底の葛に消える。 朽ちてゆく商店街の腐った傷の舐め合いを、 一体私はいつまで見せ付けられなければならないのでしょうか。 人はいつまでも忘れられることを恐れて、 苦駄らない大騒ぎを繰り返しています。 見るに耐えぬ姿を衆へ晒すよりも前に。 愚にも付かぬ体を群へ暴くよりも前に。 その手がもし、自由であるならば、 消えて欲しい。 消えて欲しいと願っているのでした。





